下関

1週間近く九州を回っていましたが、
いよいよ九州を抜けます。

↓今度は関門海峡大橋を渡る瞬間を逃しませんでした(笑)。
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この日は下関。本州の一番西です。
ホテルを会場にして演奏でした。

ホテルの宴会場の様な場所は、案外ピアノがなく電子ピアノで、
なんてパターンも多かったのですが、

立派な白いグランドピアノがあって嬉しかったです。

お客さんがとても静かで、楽しんでくれてるのか心配だったのですが、
こういう時ほど、後で話すと実は喜んでくれてたりするもので、
ダブルアンコールをもらいました。
喜ばれてよかったです。

打ち上げに下関のライブハウス、バンドワゴンにいきました。

バンドワゴンのマスターは病気をされて、
耳が一切聞こえなくなってしまい、以前来たときは話す事もできず

常にタブレットを持ち歩き筆談で話していました。

それでも明るい人柄に元気をもらいましたが
今回マスターが自分の声で話してるので驚きました。

頭蓋骨の振動をピックアップする機械を手術でつけたので、
自分の声だけは骨伝導で聞こえるようになり、
話すことができるようになったのです。

相手の言葉は読唇術で理解して、
1対1なら普通に会話できます。

しかし、このマスター。
もともとベーシストで、驚くべき事に
何も聞こえない今でもベースを弾くのです。

そんなマスターとセッションしました。

普通に2曲、バッチリと演奏できました。
もちろんマスターには何の音も聴こえていません。

かすかに、ドラムの振動をリズムとして感じられるらしいですが、

後は何も、自分の弾くベースの音すら聞こえないのだそうです。

ドラムの振動を頼りに、後はベースの運指の記憶とイメージ、
あと目で状況を見ながら合わせるのだそうです。

モンキーさんと一緒にセッションした時は

モンキーさんも、マスターに振動が伝わるようにと、
バスドラを思いっきり踏んで、
スネアも力強く叩いていたので、
「モンキーさんのドラムはよく聴こえる」と言っていました。

何も聴こえていなくても
演奏が合ってるときと合ってないときはわかるし、
一体感を感じられるのが楽しいと話していました。

好きだったCDをかけても
遠くで「サーー」と一定のノイズが聴こえるだけ、
という話は辛いものがありましたが、

その語り口に暗さは全くなく
この不屈の闘志には感動しましたし、
マスターとセッションして、音楽について考えさせられる物がありました。

いい夜でした。

↓バンドワゴンにて。カウンターに座り
帽子をかぶってるのがマスター。
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by hirotakubow | 2015-06-12 15:42 | ESSAY | Comments(0)

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