ビンセントとエリックにボコされ中

今月10日から、小林陽一&good fellowsツアーが始まりました。

小林陽一&JJMのリズムセクションに

ニューヨークから超グレートなサックスプレイヤーのVincent HerringとEric Alexanderを呼んで

28日間全国で演奏です。
今は9日目です。

学生時代などCDを聴いて普通にファンでしたし
ジャズの歴史を受け継いで、正統派プレイヤーとしてNYのシーンのド真ん中で尊敬されてる二人なので

そんな二人と1ヶ月も続けて演奏させてもらえる機会なんて、
現地のニューヨークに行ってもなかなか出会わないと思います。

さて、数日演奏をしたわけですが、
感触としては

以前のblogでMarcus Gilmoreにボコされた事を書きましたが、

今回も物凄く大きな拳でボコされております。

とにかく、圧倒的な音圧。
規格外です。それでいて太くて良い音です。

本人は力まずに吹いてるのですが、
こっちがどんなに頑張って弾いても、焼け石に水というか、

戦車相手に原チャリで対抗してるような気分になります(笑)。

そしてリズムの鋭さ、大きさも
強い意志で発信されて
バンド全体が引っ張られるような引力が生まれるようです。。

技術の高さもべらぼうで、
あれだけ音が大きくても
さらに動きもメチャクチャ早くて
吹こうとしたことを絶対に間違えることがありません。

耳も凄まじく良く、
僕が降りかかる音圧に必死になって
和音の積みかたを1音間違えると
狐の様な敏感さで、ピクッと反応します。

ですから、いかにシビアな事が要求されてるか
思い知らされます。

こう言う事はCDを聴いてるだけでは感じ取りにくい事ですし

生でライブを見るだけでなくて、
実際に同じステージで演奏すると、
さらに感じられる事が違います。

ですが、「ああ確かにジャズってこう言う感じだよな」
と言う音を間近で感じられる事は素晴らしいし

改めて今まで聴いてたCDを聞き直すと
「きっとこう言う音圧で、こう言う大きな音で鳴ってるんだろう」と
リアルなイメージができるようになります。

やっぱりジャズをやるなら、
CDで聴くような歴史的なジャズミュージシャンの素晴らしい演奏を

歴史的な出来事と
他人事の様に諦めないで

自分にも同じ様に要求されている技術として捉えなければな、
と思いました。

二人は僕が間違えたりする事には全く気に止めず、
特にアドバイスもくれないのですが、

ちょっとでも意志が弱い音を出すとすぐに気付いて、
その時だけはちゃんとしろと言います。

ジャズの伝統をまっすぐ受け継ぎ、
誇りを持って演奏する二人を見て
目が覚める思いです。

この機会にライブに来れそうな日があったら、
是非聴きにお越しください。
素晴らしいですよ。

↓昨日は袋田の滝など見ました。
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↓演奏後、焼き肉など食べました。
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by hirotakubow | 2016-07-18 15:07 | Comments(0)

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